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2011年4月 6日 (水)

50年前の着物

 

     福井の叔母から、着物が届きました。

          

     “70歳を超えたわたしにはもう袖を通すこともありません。

     父、亡き後も大変な貧乏だったはずなのに、

     私の成人式に作って着せてくれた母の思いを考えると、

     どうしても捨て切れず・・・ ”

    

   002    

      “この着物と帯は、私の成人式の時に

       母が作ってくれた思い出の着物です”

                  

      “白の大島、未だ着ていません”

                

      叔母は、私に娘がいるので、良かったら・・・と譲ってくれました。

      結婚して、すごく余力のあった時代に作った着物。    

      まだしつけ糸も取っていないまま。

       

      “あなたの年頃に買った着物。一番のお気に入りです”

      “おしつけるような事になってしまい許してください”

                 

      一枚、一枚取り出しては、美しい色や柄に驚きと、ため息が出ました。

      叔母の手紙や着物についていたメモを読むたび、胸が詰まる想い・・・。

              

      着物というのは、洋服と違って、

      人の温かさや想いも織り込めるものなのですね。

      

      すぐにお礼状を書かなくてはいけないのに、

      このしみじみとした想いが満ちて、書けませんでした。

      何年も会う機会のない叔母からの贈り物。

      朗らかに笑う叔母の印象と、たくさんの着物が重なって。

      

      思い出詰まった美しい着物を眺めているだけで、

      豊かな時間が過ごせました。

      着物の文化という日本人の感性の素晴らしさ

      祖母も、まさか叔母に作った着物が私のところへ来るとは

      思いもよらなかったでしょう。

           

      大切にしていた着物が手元から離れて、

      寂しいのではないでしょうか・・・。

      着る機会を作って、写真を送りたいと思います。

            

                             

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