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2010年5月13日 (木)

片岡 球子展

  

      “北海道の大地のような、でっかい、

       人が私の絵を見たら息が詰まるというような、

       そういう迫力の絵を描きたい”

              

       【片岡 球子】という名前も、絵も、インパクトが強い。

       初めて見たとき、鮮烈な色彩と迫ってくる迫力に圧倒された。

       

   札幌生まれ。 難関の高校(現・北高)に入学。 

   高校時代の夢は医者だったが、スズランの写生が代表作に選ばれたり、

   親友の一言で、何かにとりつかれたような心の動きで画家になろうと決心。

   女子美に進学。

   卒業と同時に結婚か画家の道かの選択を迫られ、後者を選ぶ。

   「家庭で夫を助け子を育てるのも、画家となって一生をそれに捧げるのも

   女の立派な生き方でしょう」と、球子が選んだ道を応援してくれた母。

   それに応えるためにも入選を果たしたい球子だったが、

   25歳で初入選した後、

   「落選の神様」とまで呼ばれるくらい、賞には縁のない画家であった。

          

   強すぎる個性の絵に対し、ゲテモノとまで悪評された時期もあったが、

   「片岡球子の絵は、片岡球子の絵でなければならない」

   「自分のやりたい方法で、自分の考える通りに、どこまでも描いていきなさい」

   師匠に励まされ、わずかな希望と自信が湧き上がった。

   自分で、自分の道を切り開くしかない・・・。

   60代、70,80代・・・年齢を重ねるごとに生き生きとした絵を発表している。

   《面構》 《富士》のシリーズを描いていたが、

   78歳にして、又新しい挑戦を始める。

   苦手意識のあった裸婦 《ポーズ 1》に挑む。

   毎年この裸婦シリーズは院展に出品。 ~《ポーズ 23》

   2008年 逝去。 享年103歳。

  

      画家の経歴を見るとき、

      何人もの人とのつながりによって、道が開けていったことを思う。

      その出会いを活かすには、感受性も必要。

      心動かす言葉を、大切に温めて。

      心痛むことも、いつかプラスのエネルギーに変える。

  

 

  “富士の絵を指で描いていると、本当に山肌をなぞっている感覚になる”

   

  “こんなに素敵な所に生まれたのだから、

   この環境の素晴らしさを、私の絵を通して必ず描き残しておきたいと思うのが、

   わたくしのやむにやまれぬ気持ちです”

             

  “人のかなしみ 苦しみのときに

   その人の心に 何かを点じられるような

   そういう絵が1枚でも描けたら、と私はそれを願いながら

   これからの毎日を生き生きと勉強を続けていきたい”

           

  ・・・自分の仕事と重ね合わせながら心に響いた言葉。

  観るものの心を、ぐいぐいと揺さぶるエネルギーが飛び散っている。

  片岡 球子がそこに存在する。

  痛快なユニークさ。 日本的な繊細さよりも大陸の大胆と素直さ。

  技巧に媚びることなく、どこか不器用で実直だから親しみが湧いてくる。

  この画家の表現する「自由な奔放」や「鮮烈な色彩」は、

  北海道特有の季節感や自然感から生み出されたものでしょう。   

                        

  001

    「片岡 球子展」   札幌芸術の森美術館 4月24日~5月30日

                                             

        “形式や規則にしばられずに自由に伸び伸びと描く事です。

         そして立派な先生と力強い友達を持つ事は、

         絵を学ぶ上に特に大切な事だと思っています”

                                

                        引用:「片岡球子 個性(こころ)の旅路

                 

   女流画家の一生は、私たちに色々なヒントを与えてくれます。        

                                

          

                            

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